曲線と曲面 §18 ガウスーワインガルデンの公式

「手を動かしてまなぶ 曲線と曲面 (藤岡 敦) §18 ガウスーワインガルデンの公式」の学習記録。

ガウスの公式

ガウスの公式とは言うものの中身はなくて、ほとんど定義に近い印象。まずは記号を確認。

p:DR3 曲面
ν=1pu×pvpu×pv 単位法ベクトル場
L=puu,ν,M=puv,ν,N=pvv,ν 第ニ基本量
Γ ガウスの公式で定義されるクリストッフェルの記号

ガウスの公式は p の2回微分を pu,pv,ν で表したもの。

puu=Γuuupu+Γuuvpv+Lνpuv=Γuvupu+Γuvvpv+Mνpvu=Γvuupu+Γvuvpv+Mνpvv=Γvvupu+Γvvvpv+Nν

puv=pvu より Γuvu=Γvuu,Γuvv=Γvuv が成り立つ。

クリストッフェルの記号と第一基本形式

クリストッフェルの記号と第一基本形式の関係を求める。第1基本量を確認。

E=pu,pu,F=pu,pv,G=pv,pv

Eu=2puu,pu に対して、ガウスの公式と pu,ν=0 を適用する。

Eu=2ΓuuuE+2ΓuuvF

E,G に関しては同様にできる。

Ev=2ΓuvuE+2ΓuvvFGu=2ΓuvuF+2ΓuvvGGv=2ΓvvuF+2ΓvvvG

F については次のようになる。

Fu=puv,pu+puu,pv=12Ev+ΓuuuF+ΓuuvGFv=pvv,pu+puv,pv=ΓvvuE+ΓvvvF+12Gu

これを書き換える。

2FuEv=2ΓuuuF+2ΓuuvG2FvGu=2ΓvvuE+2ΓvvvF

Γu が上、Γv が下になるように行列でまとめる。

(EFFG)(ΓuuuΓuvuΓvvuΓuuvΓuvvΓvvv)=12(EuEv2FvGu2FvGuGuGv)

ワインガルデンの公式

ワインガルデンの公式は νu,νv を与える公式である。ν に直交するので、次のように pu,pv の一次結合で表す。

(νuνv)=(PQRS)(pupv)

両辺に左から (tputpv) を掛ける。

(νu,puνu,pvνv,puνv,pv)=(PQRS)(EFFG)

定義より、L=ν,puu,M=ν,puv,N=ν,pvv に注意する。ν,pu=0u で偏微分して νu,pu+ν,puu=νu,pu+L=0 だから νu,pu=Lv で偏微分すると νv,pu=M を得る。ν,pv=0 からは νu,pv=M,νv,pv=N が得られる。以上により、次のワインガルデンの公式が得られる。

(PQRS)=(LMMN)(EFFG)1

ガウス曲率

16章でガウス曲率を K=det(EFFG)1(LMMN) と求めた。これは det(PQRS) に等しい。また、

νu×νv=(Ppu+Qpv)×(Rpu+Spv)=|PQRS|pu×pv

も成り立つ。