四元数群の一般化である一般四元数群というものを群論序説(星明考 著)で見かけたので、自分が分かるように記録しておく。四元数群 \(Q_8\) は四元数体の乗法群 \( \mathbb{H}^{\times} \) の有限部分群 \( \{ \pm 1, \pm i, \pm j, \pm k \}\) である。ここで \(k=ij\) は表記を簡潔にするために導入されたと考えて、\( A=\{ \pm 1, \pm i \},\, B=\{ \pm 1, \pm j \} \) とすれば、\( Q_8\) は \(A, B\) で生成される。\( A_{2m} = \left\{ \cos \frac{n \pi}{m} + i \sin \frac{n \pi}{m} \,\vert\, n=0,1,\cdots,2m-1 \right\} \) とすると、\(A=A_4\) である。\( A_{2m}, B \) で生成された群が一般四元数群 \( Q_{4m} \) である。\( \alpha \in A_{2m} \) に対して、\( \alpha j = j \,\overline{\alpha} \) に注意すると、\( Q_{4m}= A_{2m} \cup A_{2m}\,j \) であり \( |Q_{4m}| = 4m \) と分かる。群論らしく基本関係で表記すると、\( Q_{4m}=\langle\, x,y \,\vert\, x^{2m}=y^4=1,\,x^m=y^2,\, y^{-1}xy=x^{-1} \,\rangle \) である。